自宅で監視されながら『Unity認定エキスパート:プログラマー』試験を受験した話
はじめに
本日、Unityが公式に実施している『Unity認定エキスパート:プログラマー』(Unity Certified Expert: Programmer)を受験してきました。
(円安の影響もあってかめちゃくちゃ高い)Unity認定エキスパート申し込んだ!高い!!!! pic.twitter.com/Puk2Q1MSBs
— なかじ 1/22 #なかじ箱根駅伝 (@nkjzm) 2022年12月26日
この記事では受験のきっかけや自宅受験の流れ、試験の印象などを紹介したいと思います。
Unity認定エキスパートとは
Unityの中の人が書いているこの記事が分かりやすいです。 ざっくりというと、Unityの基礎的な知識に加え、コーディングスキルやワークフローなどかなり現場力が試されるような内容になっているみたいです。
monkey coders' - Unityエキスパート認定ゲームプレイプログラマー試験を受けてみた
2018年時点での話ですが、かなり合格率も低いらしい。
Unityの教育担当のエラい人にあらためて聞いてみたら、Unityエキスパート認定ゲームプレイプログラマー試験の合格率はいまのところワールドワイドで3割以下というところらしい。
今回僕が受けたのはエキスパートですが、難易度別の認定試験も用意されているみたいです。気になる方は見てみてください。
ちなみにウェブページを見ると日本語のページがあったりなかったりするのですが、試験自体は日本語に対応しているので安心してください(特に記載がないので結構不安でした)。
受験したきっかけ
元々仲良くしてもらっている先輩が受験していて存在自体は知っていたのですが、その時はそこまで興味を持っていませんでした(高いし…)。
ただ最近になって、今所属している会社にいる優秀なエンジニアの方々をみていて(自分のスキル感ってどうなんだろう・・・?)と疑問に思うことがあったので受験してみることにしました。Unityは大学生くらいからやっているので、かれこれ8年目くらいです。
申込から当日の流れまで
ピアソン VUE から申し込みと予約
試験はピアソン VUE というサービスを利用するようです。受験する権利を購入し、その後受験場所や日程を決めて予約する流れです。
受験場所はテストセンターか自宅での受験を選択できました。テストセンターは結構たくさんあるみたいなので会場いっても良かったんですけど、折角なので自宅での受験を選択しました。
事前に注意事項や受験環境についての案内があるので、システムチェックなどを済ませてから申し込むのがよさそうです。
システムチェック
自宅とはいえ正式な受験なので、試験中はウェブカメラで常に関しされているそうです。不正を防ぐために他のアプリケーションはすべて終了する必要がありました。
自宅でウェブカメラ付けながら受験できる形式を選択できるんだけど、バックグラウンドで動いているプロセスをキルしたり、勝手に復活するプロセスの設定を変更したりする必要があり、エンジニア以外にはめちゃくちゃ難易度高そう pic.twitter.com/3a9CyxelrM
— なかじ 1/22 #なかじ箱根駅伝 (@nkjzm) 2022年12月26日
ちなみに僕の場合は常駐系のアプリを終了するのに少し苦労しました。
- Dropoxの常駐サービス(DbxSvc)はタスクマネージャーからキルしても復活してくるので設定を変える必要がある(参考:http://windowcpu.com/qr.php?q=dbxsvc-exe-c-windows-system32-dbxsvc-exe)
- Chromeのリモートデスクトップを登録している場合、使っているデバイスのリモート接続を無効にする必要がある
その他にも、ウェブカメラやマイク、スピーカーが必要です(ヘッドセットが禁止とのことなので、恐らくスピーカーである必要がありそう)。
当日の準備とチェックイン
受験する環境にもいろいろと制限があります。手の届く位置にある電子機器を片付けたり、メインで使用する以外にモニターも映らない状態にする必要があります。こんな感じの状態で受験をしました。
ちなみに試験中は他の人の入室はもちろんのこと、部屋の外からの声がしても不正と見なされ試験が無効になることもあるそうです。自室で受験する場合でも事前に家族等への共有は忘れず行いましょう。
準備ができたらチェックインを行います。
システムチェックに加え、当日はスマートフォンを使って本人確認用の撮影(自分の写真とパスポートなどの写真)と受験環境の撮影を行いアップロードします。部屋の反対側には本棚などがあり少し煩雑な状態でしたが、そちらについては特に注意などはありませんでした。
その後、オペレーターとチャットを通じて受験環境の確認があります。案内では英語のみの対応と書いてありましたが、日本語でのチャットに対応していました(翻訳かもしれませんが)。ウェブカメラを持ち上げてデスクの四隅を写すように指示がありました。
受験前の案内では「飲み物類/ガムはNG」とのことでしたが、この時にチャットで質問をしたところ「飲み物はOK、ガムは紙から出せばOK」とのことでした。また、ウェブカメラには常に頭全体と肩が映る状態にしておくことと指示がありました。
試験開始から終了まで
オペレーターとのチャットが終わると試験開始です。14:00からの開始でしたが、14時を待たずに開始してもらえたと思います。
問題を解く時間としては165分間だったと思います(所要時間180分とありますが、うち15分は事前案内などを読む時間です。早く読み終えて次に進んでも試験時間には加算されません)。
試験中、ウェブカメラの映像は自分の画面上にも小さいウィンドウで表示されており確認することが出来ます。途中で何かがあるとチャットが飛んできます。椅子の高さを調整した際に「離席は試験無効になるから気を付けてね」という旨の連絡がありました。めちゃくちゃちゃんと監視されていますね・・・。こちらからもチャットを送ることもできます。
余談ですが、途中でチャットウィンドウに文字を入力しても送信が出来なくなる事態が発生しました。特にこちら側から用はなかったので大丈夫でしたが少し不安でした(ピアソン VUE には報告済み)
また、試験中に使用できるホワイトボード機能が用意されています。メモ帳のような形のテキストとフリードローイングできるスペースがありました。時間配分のメモを記載しておくことが出来て便利でした。
試験の内容について
かなり難しかったです。具体的なシチュエーションで何が最適と思われるか、といった問題も多く出題されました。また、自分はあまり使ったことがないUnityの機能に関する出題もあり、うろ覚えの概要を元に回答しました。C#のコーディングやデータ構造に関する問題もあり、本当に幅広く出題されているなと感じました。AR/VRに関する問題も結構ありました。
ちなみに先述の通り出題は日本語なのですが、自動翻訳なのか時々分かりづらい文章が含まれていました(アドレス可能など)。ちょっと癖があるので事前問題などで感覚を掴んでおいた方がよかったかもしれません。
結果
試験が終了するとすぐに結果が発表されます(ちなみにこの時点でもまだ試験は終了していないので、結果画面の写真撮影はNGとのことでした。公式サイトから再度結果画面は見ることが出来ます。
結果は・・・合格でした!結構ギリギリでしたが何とかという感じです。
最後に
かなり難しくて、この試験を知った当時では解けなかった問題がたくさんあったと感じました。 どの問題を間違えたかなど細かいFBはもらえないので、分からなかった問題を思い出してしっかり復習しておこうと思います。
ちなみにこの試験の有効期限は3年間だそうです。3年後には新しい機能の登場や必要なスキルの変化もあると思うので、気が向いたらまた受けてみたいと思います!
最後に自己紹介とちょっとした宣伝です。
UnityエンジニアとしてVRゲームを作っている会社で働きながら、個人でもYouTubeやアプリ開発などの活動をしています。
最近はアバターを使ってギターの弾き語りをするアプリのβ版をリリースしました。
【お知らせ】本日、アバターで”それっぽく”ギターの弾き語りができるアプリ『Vフレット』のβ版をリリースしました!🎉🎉
— Vフレット 【バーチャルギター弾き語りアプリ】 (@vfret_app) 2022年12月28日
WindowsとMacに対応しており、基本利用は無料です。外部機器不要で、簡単にクオリティの高い弾き語り配信をすることができます🎸✨
ぜひ気軽に使ってみてください! #Vフレット pic.twitter.com/w3kp30cnJZ
また、UnityやVR技術に関する技術メンターもしています。 menta.work
もし興味があれば是非フォローなどしていただけると嬉しいです!おわり