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2年連続で夏のアドカレ運営をやってみての感想 【ゆるふわアドカレ】

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はじめに

2018年から2年連続で「Unityゆるふわサマーアドベントカレンダー」(以下ゆるふわアドカレ)というイベントの運営をしています。

アドベントカレンダー(以下アドカレ)とは

元々はクリスマスまでの日数をカウントダウンするために使われていたカレンダーで、12月1日からはじまり、25個ある「窓」を毎日1つずつ開けて中に入っている小さなお菓子やプレゼントを楽しむものです。 近年、このカレンダーにならい、インターネット上において定められたテーマに従い参加者が持ち回りで自身のブログやサイトに記事を投稿する企画が多く実施されています。

Qiita Advent Calendar について - Qiita:Support

アドカレ良いところとしては

  • 每日興味がある技術の知見を知ることができる
  • 参加すると、普通に記事を書くより多くの人に見てもらいやすい
    • また締め切り駆動で記事を書く状況を作れる
  • 単純にお祭り感があって楽しい

など、個人的にすごく好きな文化です。

そんな楽しいイベントを夏にも開催しよう!みたいなところから始まった企画が「ゆるふわアドカレ」になります。(「Unity アセット真夏のアドベントカレンダー 2019 Summer!」を参考にさせていただいています。)

この記事では2年間運営してみて感じた色々な学びや反省をまとめてみました。運営は大変だから感謝してほしいというメッセージではなく、こんなことを考えてやってます、みたいな話ができればと思います。

コンセプトと運営戦略

企画した2018年の話から。同じUnityに関するアドカレでアセットストアがテーマになったものは以前から開催されていましたが、かなりの人気ですぐに枠が埋まってしまうような状況でした。あちらは公式にやっている企画ですし、参加するとバウチャー(クーポン)がもらえる特徴などはありますが、単純にアドカレ自体に参加したいと思っている人は結構いるのかなーみたいな感覚がありました。

そんな話が当時所属していた会社のUnity系コミュニティでしていて、うどん氏と一緒に 運営をすることになりました。

ただ夏にアドカレをやる文化自体はあまり一般的でないため「参加者が集まるのか」という懸念が大きかったです。枠が埋まらないと少なからず盛り上がりに欠けてしまうので、そこを解決できるような方針を考えました。

その一つが「ゆるふわ」というキーワードで、出来るだけ気軽に参加してもらえるように意識しました。

冬のアドカレだとしっかりとした内容の記事が多いので、ハードルを下げることを意図していて、開催途中に無事全ての枠が埋まりました。

後は運営2人や社内コミュニティでも協力しあって、割と気合で埋めた部分もありましたw (僕とうどん氏はそれぞれ4記事書いた)

キャッチーさもあって結構良いコンセプトだったように思います。

運営としてやったこと

ここからは運営としてやっていたこと、意識していたことなどをまとめます。

イベントページの用意

Qiita公式のアドカレ機能やAdventarは12月しか使えないので、ゆるふわアドカレではQiitaの「編集リクエスト機能」を使って参加登録をする形式にしました。

もしアドカレ運営をしたい人がいたら、フォーマット等参考になるかと思います。
参考: ルール- Unityゆるふわサマーアドベントカレンダー 2019

参加者募集の告知

主にTwitter上で行いました。

参加状況の共有等もすると興味を持ってくれる人もいたりしました。

あとはURLでエゴサして、ふぁぼして回ったり、参加を迷っている人にリプして背中を押す活動とかもしてました。

初日記事の投稿

大体のアドカレは作成者(≒運営者)が初日記事を担当することが多いです。一発目なのでちゃんと0時投稿を気をつけてました。

期間中の運用

これが1番大変かも。

  • 前日に参加者のリマインド
  • 受け取った編集リクエストの確認
  • 投稿された記事をTwitterで告知

を每日やります。

隠れたタスクとして「記事を読む」という項目があって、もちろん色んな記事を読めるのは楽しいのですが、每日だとちょっとだけ大変でした。

あとは「遅れている人への連絡」や「エゴサして反応する」とかは思い出すたびにやってました。

学びと反省

運営の工夫とかこうすればよかった、みたいな話です。

運用に手が回らないことが多かった

上述の通り每日やることが多く、実際は手が回らない日も多くて数日分まとめてやることが多かったです。

Qiita公式のアドカレ機能やAdventarと違って運営が必要な分、効率化が必要だったと思いました。ただ、どうしても手運用になる部分は多くて、どうすればいいのか結論は出てないです。

良かったこととして、タスク管理ツールに「繰り返しタスク」として登録して、ある程度無心で出来るようにしていました。

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Thingsの繰り返しタスク

また、リマインドや告知内容等のフォーマットを用意してやっていたのも良かったです。

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前日のお昼ぐらいにDM等でリマインドをしていた

公開と告知のフローが曖昧だった

Qiitaで編集リクエストベースで公開して、僕の時間が空いた時に告知する、という流れだったのですが、この辺りはもう少ししっかりやった方がよかったように思いました。

記事を書き上げるタイミングが人によってまちまちなので上記のような運用だったのですが、参加者の方に上手く伝わっていない状況がありました。

その辺りはアセットアドカレさんのやりかたがとても上手で、「事前に〇〇にツイートをするので△△までに記事とタイトルが欲しい」という明瞭な連絡がありました。

ツイートに作者のTwitterアカウント乗せるのもいいなーって思いました。

ゆるふわアドカレの場合は「締め切りもゆるふわで大丈夫」と謳っているのであまり厳格にしたくない意図もあったのですが、例えば「每日10時時点に記事が公開されていればツイートします」などと明言しておけばよかったと思いました。

運営やってみると大変だったけど、やる意味はあるのか?

勉強会運営でも良くある話ですが、運営は特に直接的な利益はない割に作業量が多くて結構大変です。そうすると

  • 労力が割に合っているのか
  • 必要とされているのか

とか色々考える訳ですが、自分の中の結論としては「自分がやりたいかどうか」に帰着するように思いました。そもそも発端は「こういうアドカレがあったらいいな」で、ないなら自分たちでやってみようという発想で実現に至っています。

やってみて色々大変なことはありましたが、募集すると31日分も参加してくれる人がいる訳ですし、これがきっかけで「初めてアドカレに参加した」なんて人もいたりしました。こういう良い流れがアドカレのいいところだなーと改めて感じました。「イベント運営によって何かを得たい」なら全然割にあってないんですけど、「夏にもアドカレをやりたい!」というシンプルな欲求が続く限りはちょっとくらい大変でも続けられたらいいなーって思いました。

ただ手をかけすぎて続かなくなるのも、手を抜きすぎて中途半端になるもの微妙なので、運営コストみたいな部分は結局考え続ける必要がありそうです。逆にこういう運営みたいなのやってみたい人がいたら、是非@nkjzmまで連絡くださいw

最後に

ゆるふわアドカレは色々考えて運営していた訳ですが、興味を持ってくれた人、記事を書いてくれた人達がいたからこそ成立しました。その人達が少しでも楽しんでいただけたら幸いです。本当にありがとうございました。